獣医療の最近のブログ記事
猫の巨大結腸症(結腸切除手術例)-獣医療 | 2009年11月28日16:16 |
神経節異常が原因と思われる巨大結腸症(重度の便秘)の猫が来院しました。
オーナーと相談の上、結腸部分切除術を行いました。
症例: 雑種猫 オス(去勢) 9歳7カ月 BW5・5kg ミルク
主訴: 1か月前から排便時にいきむ。
食欲が落ち、体重も最近減ったようだ。
身体一般検査: 触診で硬結し巨大化した宿糞を確認。
血液検査:著変なし。
レントゲン検査: 骨盤腔径より拡大した宿糞が後腹部を占拠している。
猫の会陰尿道造瘻術後の尿道狭窄(獣医療) | 2009年10月24日11:33 |
4年半前に当院で尿道閉塞の治療のため「会陰尿道造瘻術」の手術を実施した猫が3年半ぶりに来院しました。(仕事の関係で東京に一時転居していたとのことでした。)
症例: 日本猫 去勢オス 8歳 BW7.2kg ミー
病歴: H17年3月 尿道閉塞治療のため会陰尿道造瘻術実施→その後良好
「3日前から、トイレに行く回数が増えた」ことが来院理由でした。
手術をした尿道口を確認すると、狭窄を起こしていました。
肘関節脱臼のモモのその後-経過良好(獣医療) | 2009年10月03日11:39 |
9月初めに再発性の肘関節脱臼で外科手術した猫のモモちゃんですが、
9月29日術後の検診で、来院しました。
手術時の詳細は以下のようです。
http://www.yamada-ah.com/blog/2009/09/post-205.html
2週間の外部固定と1週間のケージレストをして退院しましたが、経過は極めて良好です。
猫の肘関節脱臼の外科的整復術(獣医療) | 2009年09月11日17:53 |
猫の肘関節脱臼に対して外科的整復を実施した症例を紹介します。
実は、これも地震がらみの症例でした。
症例: 長毛雑種猫 避妊メス 2歳 BW4.0kg もも
経緯はこうです。
8月11日の地震でパニックになり大暴れした直後、左前肢の肘関節を脱臼してしまう。
行きつけの病院で1回目・・・麻酔下で脱臼整復→再脱臼
2回目・・・麻酔下で脱臼整復(外固定)→再脱臼
3回目・・・麻酔下で肘関節固定ピンニング手術(8月22日?)→再脱臼?
9月1日 困り果てた飼い主のKさんが電話相談の上、モモを連れて当院に来院しました。
地震の影響は猫に多い?その2(獣医療) | 2009年09月10日15:47 |
地震の影響その2として
ちょっと、前のブログにも載せましたが、猫の尿道閉塞が夏のこの時期としては例年に比べ多かったことです。しかも、地震の後の8月後半から集中しました。
http://www.yamada-ah.com/blog/2009/09/82.html
おそらく、地震の恐怖、不安、トラウマから排尿習慣に変調をきたし、
潜在していた膀胱疾患が顕在化し発症率が高まったのではないでしょうか?
この日(9月4日)も、
2日前から食欲元気廃絶し、ぐったりして動かないという理由で、猫が来院しました。
触診でテニスボール大に拡張した膀胱を確認しました。
地震の影響は猫に多い?その1(獣医療) | 2009年09月09日16:43 |
地震の影響と思われる理由で、来院した犬や猫が少なからずありました。
殆どが精神的なパニックに陥り、その直後に起こす行動によって被害をこうむっています。
あるいは、恐怖、不安がトラウマになり、
その後の体調変化を引き起こしているようです。
そしてどうも猫の方が実際的な被害が多かったようです。
その1として、地震直前に外出してしまい、交通事故と思われる受傷で、
断脚を余儀なくされた猫の症例を紹介します。
犬の呼吸異常、その原因は?(獣医療) | 2009年09月07日14:22 |
「呼吸をする時にいびきのような「グーグー」という音を出して、
呼吸がしにくいようです。」
という主訴で、柴雑種犬のシュートが8月27日に来院しました。
最近は、固いドライフードを食べなくなったようです。
症例:
柴の雑種犬 オス 15歳 BW10.5kg シュート
主訴: 呼吸異常
そこで、レントゲン検査、血液検査を行いました。
ウサギの皮膚腫瘍(獣医療) | 2009年09月04日10:27 |
9歳半のウサギの皮膚腫瘍摘出を行いました。(8月26日)
5歳の頃から、当院がかかりつけです。
6歳時、血液検査で腎機能障害、高血糖症で入院、点滴処置を受けました。
その後、時々胃腸運動機能障害(食帯)を起こし、治療を受けていました。
症例:
ドワーフウサギ 9歳半 メス BW2.5kg モモ
主訴:
3ヶ月前から背中に小さなしこりを見つける。
最近、かなり大きくなってきた。
腫瘤の細胞診: 腫瘍性か炎症性かの鑑別の為に
針生検をしました。
多角形上皮細胞が塊状に塗抹されています。
細胞質は類円形からやや多形で輪郭は明瞭。
異型度は低いようです。
一部に索状に配列されている部分が観察されます。
診断: 上皮系?皮膚腫瘍
腫瘍であることを説明し、飼い主Kさんの希望もあり、摘出手術を実施しました。
8月に膀胱切開した猫の2症例(獣医療) | 2009年09月02日10:58 |
後半は暑かった8月、
猫の尿道閉塞あるいは排尿異常を主訴に来院した症例が
例年より多かったようです。
その中で、2症例について紹介します。
症例①
雑種猫 4歳 オス BW5.7kg メイ
主訴: 昨日から排尿困難 、今日はぐったりしている
現症: パンパンに拡張した膀胱を触知。
診断: 尿道閉塞症
症例②
日本猫 8歳 去勢オス BW4.0kg タイガ
主訴: 1ヶ月前に血尿で来院、レントゲン検査で膀胱結石を確認
摘出手術を希望
ウサギの呼吸困難(獣医療) | 2009年08月19日11:43 |
症例・・・ウサギ(ドワーフ) オス 9歳 BW2.2kg みい
主訴・・・1週間前から食欲、元気がなく、呼吸が苦しそう
現症:
大きめのワイヤーケージに入って来院した「みいちゃん」は、
頸を伸ばし、口を大きく開けながら鼻腔も精一杯開いて呼吸していました。
一見して「危険な状態」そして「最悪なケース」が予想されました。