獣医療の最近のブログ記事
J・ハムスターの皮下腫瘍(獣医療) | 2009年01月15日08:13 |
症例・・・J・ハムスター メス 1歳4か月 ヒナ
プロフィール・・・9か月齢時と1歳2か月齢時に耳根部にできた
角化組織由来の腫瘤を麻酔下で切除
2か月前から背中の脱毛で定期的に通院治療。
主訴・・・ 一昨日に診察時、腹部鼠径部の10㎜径の円形腫瘤を確認。
昨日、更に大きくなってきたので、外科的切除を決定。
治療・・・腹部皮下腫瘤の外科切除
犬の眼瞼腫瘍(獣医療) | 2009年01月14日22:14 |
症例・・・ビーグル オス 7歳6か月 ジュライ
主訴・・・数か月前から眼瞼にできた腫瘤が大きくなってきた。切除希望
現症・・・右上眼瞼中央に直径8㎜大の腫瘤ができている
治療・・・外科切除
セキセイインコのキサントーマ(獣医療) | 2009年01月13日14:41 |
今日来院した3歳のメスのセキセイインコのポーちゃんですが、お腹が黄色く膨れています。これをキサントーマ(黄色腫)といいます。殆どがメスに発生し、原因の多くは発情に関連しています。過剰な発情によりエストロジェン過剰症が起こり、腹部の脂肪が肥厚変性し、黄色化します。重度になると腹筋の弾性力がなくなり、腹壁ヘルニアの状態になってしまいます。これは、ある意味、生活習慣病とも言えます。鳥を過度に可愛がりすぎたり、飽食させたり、夜更かしが誘因になります。したがって、治療は鳥本来の生活に戻すことです。 詳しくは当院HPの「ペットの知識の泉」の卵詰まりの管理と予防の項に記載されています。参考にしてください。
紀州犬の脾臓リンパ腫(獣医療)・・・開腹写真 | 2009年01月11日15:21 |
症例・・・紀州犬 去勢オス 9歳 リュウ
プロフィール・・・3か月齢時 パルボ感染症
6か月齢時 皮膚形質細胞腫摘出
1歳時よりアトピー性皮膚炎、外耳炎の断続的治療
症状・・・ H20.4月: 狂犬病予防注射時の定期検診での血液検査・・・白血球数増加
食欲元気あり、一般状態良好 治療: 抗生剤
5月: 食欲元気あり、腹部が少し張った感じがする
エコー検査、レントゲン検査で脾臓の腫大を確認
治療・・・開腹による脾臓摘出手術
セキセイインコの慢性上部気道疾患(獣医療) | 2009年01月09日18:47 |
症例・・・セキセイインコ 1歳7か月 オス チョコ Bw 31・7g(BCS 2.5)
症状・・・半年前からずっとクシャミ、鼻水があり、最近は粘調性膿状鼻汁が鼻口、顔面にこびりつく
4ヶ月前から他院にて抗生剤を処方され内服していたが、8日前から悪化し、食欲元気低下
検査: 遺伝子検査 PBFD(-) BFD(-) ヘルペスウイルス(-) クラミジア(-)
暫定診断: 細菌感染性慢性上部気道疾患(慢性副鼻腔炎)
治療: ネブライジング(ゲンタマイシン)・・・3日毎
内服 ソルベット(ビタミンA、B1、D3,E他) エンロフロキサシン
家での暖房指示
経過: 3日後、鼻汁は続くが食欲元気出てくる Bw 33.2g
チワワの短腸症候群(獣医療) | 2009年01月08日15:53 |
症例・・・ロングコートチワワ 5歳 避妊メス アン
プロフィール・・・幼犬時より月に1~2回嘔吐、食欲不振を繰り返す
その他は特記すべき異常所見なし
症状・・・食欲低下、嘔吐 体重の減少 血液検査・・・白血球増加(23000)
造影検査・・・造影剤の消化管通過障害 小腸拡張
診断・・・原因不明の腸閉塞
治療・・・外科的開腹による原因探求と原因除去
犬の股関節脱臼(獣医療) | 2008年12月30日18:17 |
症例・・・柴犬 メス 8歳 Bw7.8kg 名前 モモ
主訴・・・12月28日の深夜、玄関から飛び降りた後、きゃんきゃん泣いて左足を着けなくなった。
診断・・・左側股関節脱臼
治療・・・左側大腿骨骨頭切除術
ボルゾイの前腕骨折(獣医療) | 2008年12月29日09:50 |
26日から4日間程、預かっているボルゾイがジャックです。
4歳 オス Bw 30kg
今年の8月末に高さ1mの塀から思いっきり地面にジャンプした直後、前足を骨折しました。
診断・・・左側 橈尺骨遠位骨折
治療・・・外科手術(プレート・スクリューによる内固定)
猫の急性脳障害(獣医療) | 2008年12月28日13:59 |
症例・・・雑種猫 7歳6か月 メス 名前 セレナ 室内飼育100%
主訴・・・昨夜より急に沈鬱状態 起立困難 食欲元気廃絶 流涎あり
頭部を左右に振り子のように動かし、時に後弓反張あり
❋一昨日までは元気食欲、一般状態に著変なし
レントゲン検査・・・異常所見なし
血液検査・・・GOT 478 IU/L、 CPK 2000< IU/L
その他の項目は正常範囲
診断・・・急性脳神経障害
血液凝固分析装置を購入!!(獣医療) | 2008年12月27日18:05 |
手術前に血液検査(血球計算、生化学検査、電解質検査)はしたし、手術は完璧なのに、出血が止まらない!ということがどの外科医も何度か経験があるはずです。
これは生体内の止血メカニズムに異常があるのです。この止血メカニズムの異常を検査することが簡単にできればいいのですが、今までは採血した血液を検査センターに送って調べることしかできませんでした。
今回購入した血液凝固分析装置コアグ2Vはコンパクトでわずか15分程で、分析に必要な3項目の検査が簡単にできてしまいます。
前から欲しくてたまらなかった器械をやっと手に入れることができました。