昨年の暮れ、ビデオオトスコープ(カールストルツ・エンドスコピ-社)を購入しました。
この器具によって、耳道内の奥深い部分の耳垢や毛を取ることができるようになり、
耳道内の丁寧で確実な洗浄も可能となりました。
オトスコープは、耳鏡タイプの内視鏡といえます。
動物に麻酔をかけて、
スコープを耳道内に挿入すると
その画像がモニターに映し出されます。
耳鏡では確認が難しい鼓膜の様子も
見えるようになります。
耳の中が汚れている場合は
スコープ内の鉗子チャンネル
から、細いカテーテルを挿入して送水、吸引
を繰り返しながら洗浄します。
耳の中の洗浄しても
取りにくい耳垢や毛、異物などについては
専用の把持鉗子を使用して
モニターで確認しながらj取り除くことが
できます。
慢性の外耳炎では
通常の耳掃除や薬剤の投与だけでは
なかなか改善しない場合が
少なくありません。
この場合には鼓膜や鼓膜の近くの異常が
引き起こされているケースが多々あります。
このエリアの炎症や汚れ、異常を解決しなければ
動物達は長年にわたり、耳の不快感に苦しめられることになります。
その意味では、
このオトスコープは
慢性外耳炎の治療に大きな役割を
果たすことが期待されます。
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