ゴールデン・ハムスターが足にケガをしているという主訴で連れて来られました。

足の先がただれて腫れていますが、じっとしていない子なので、

はっきりとは診せてくれません。

なんとか保定して、拡大鏡を使って確認してみました。

すると・・・・・

 

 

症例: G・ハムスター オス 1歳6ヶ月  BW108.6g    忠太

 

 

よく見ると、細い糸が右足先の周りに絡みついています。

連れてきたケースの中には綿がたっぷりと入っていました。

 

はむいと1.jpg

 

そこで、麻酔をかけて、喰い込んでいるいる糸を切り離すことにしました。

 

はむいと2.jpg

 

足先のアップです。

糸が縛りつけたように喰い込んでいますね。

 

はむいと3.jpg

 

眼科用の細いハサミで、皮膚を気づ付けないように慎重に糸を切ります。

 

はむいと4.jpg

 

糸を切ると、

ほどけてきました。

 

はむいと5.jpg

 

きれいに取れました。

 

はむいと6.jpg

 

処置が終わって、麻酔から覚めた忠太くんです。

なにがあったの?

と怪訝そうな顔です。

 

ハムスター飼いの人で、

巣材や暖房目的で、綿を使う場合が比較的多いのですが、

確かに巣形を作りやすく、暖かいのですが

このように線維が糸状になって足に絡みつくことが時にあります。

 

絡みつき締まってしまって放置すれば、足先は壊死して腐ってしまいます。

綿の巣材を使う場合は、常のこのリスクを念頭に入れて観察しておく必要が

あることを忘れないでください。