数日前、「飼い猫が鳥のヒナを捕まえて遊んでいます。」という連絡がありました。

早速、連れてきてもらいました。(すでに死んでるか瀕死の状態、と思いつつですが・・・)

確認すると、どうもキジバトのヒナのようです。

幸いにも目立った外傷はありませんでした。

 

 

ひなキジバト1.jpg

 ヒナは2羽でした。(キジバトは2個産卵します。)

眼も開いていないので、孵化してから数日だと思います。

11.2g、10.8gでした。

 

 

 

ひなキジバト2.jpg

 

野生下ではオス、メスともそ嚢でピジョンミルクを作り、ヒナに与えて育てます。

このミルクには高濃度のタンパクと免疫物質が含まれています。 

人口飼育ではそうはいきませんから、フォーミュラーなどのヒナ用ミルクで代用します。

http://www4.kiwi-us.com/~chabato/poppo/shikumi.html

この子達にも、強制的にフォーミュラー投与を始めました。

そ嚢の大きさを確認して、3,4時間毎に2cc前後の給与です。

うまく育ってくれると良いのですが・・・・

 

それにしてもこんな真冬に何で産卵したんでしょう。

野鳥はそれぞれ繁殖季節が決まっています。

一般的には春から夏にかけてです。

この時期は子育てに適した環境温度と、子育てに必要な十分な餌が確保できるからです。

ところがキジバトはあまり気にせず、繁殖、産卵してしまいます。

人間と共存するように住宅街で生活するようになったことで餌の確保が容易なこと

ピジョンミルクを作れることがその理由でしょうか?

 

だとしても、この真冬は厳しいでしょう。

猫が捕獲せずとも、順調に育ったかは疑わしいところです。

 

地球規模の環境破壊への危惧が叫ばれていますが、

様々な「環境ホルモン」の影響が、キジバトの繁殖判断にも影を落としているのかな?

とちょっと心配です。