1週間前に購入した2ヵ月齢のモルモットの眼周囲が脱毛してきたと

来院しました。

症例: モルモット 2ヶ月齢  BW202g  オス  ぽっちゃま

主訴: 1週間前にペットショップより購入。

     購入時、眼の上に傷?があったが気に止めていなかった。

     引っ掻くのか徐々に毛が抜けて悪化してきた。

     現在、食欲元気あり。

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皮膚検査:  スタンプ検査・・・陰性  スクラッチ検査・・・陰性

         真菌培養検査(ダーマキット)を実施・・・1週間後の判定待ち

治療: 眼科用抗生剤軟膏の塗布・・・検査結果が出るまで。

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1週間後の真菌用培地(ダーマキット)には病原性真菌のコロニーが見られました。

 

診断: 皮膚真菌症

 

追加治療: イトラコナゾール10mg/kg 1回/日 内服

 

 

 

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2週間後の検診では、眼瞼の炎症は治まり、発毛も見られ、良好な改善が見られました。

 

若齢のモルモットでは免疫機構が未熟で皮膚の感染防御機構が不十分な為に

皮膚疾患の発生をみることがあります。

皮膚真菌症における原因菌は

Trichophyton mentagrophytes か、Microsporum gypseumが殆どです。

また、ビタミンC不足も関与します。

適切な栄養管理も治療の一環として必要になります。