症例: ドワーフウサギ メス  4か月齢  BW1.0kg  ソースケ

主訴: 昨日、公園に遊ばせていたら、足を引っ掛けた。

    その後、左後肢使わず、変な方向に向いている。

身体一般検査: 一般状態良好 左後肢は触診で骨折を確認。

レントゲン検査:

   下腿骨の骨幹やや近位で横骨折があり、大きく変位あり。

 

 

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治療:

飼い主の希望により、外科手術を選択しました。

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手術直前のソースケです。

手術3時間前までは給餌をしていたので、

排便は普通にあります。

 

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麻酔は前処置後、イソフルレン麻酔で維持しました。

左後肢の術部周囲を毛刈り、剃毛、消毒、ドレープ装着の順で準備しました。

骨折端が皮下織に飛び出ているのがわかります。

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骨折部の直上を切開すると、炎症で腫れた皮下組織が露出されました。

 

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折端が露出されました。

骨折部脛骨の太さは約5mmです。

脛骨遠位端の太さは2.9mmでした。

 

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整復固定に1.5mmのスクリューピンを使用しました。

小骨用の骨把持鉗子を使って骨を掴み、ピンホルダーで骨髄内にスクリューピンを挿入していきます。

動物は1kg未満から50kg以上まで扱うので、様々な大きさに対応できる整形外科器具を用意する必要があります。

 

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脛骨近位端側から足根関節側にピンを挿入しました。

スクリューピンを使うことで、骨の回転変位を予防します。

 

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余分なピンをカットし、周囲の筋膜皮下織を縫合閉鎖します。

 

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皮膚を縫合し、手術は無事終了です。

 

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終了直後のソースケです。

まだ、麻酔がかかっている状態です。

 

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ピンニングにより整復された術後のレントゲン写真です。

骨折端の多少のずれはありますが、問題はありません。

 

その後の5日目の検診では、食欲元気とも順調で、

手術した左後肢も使い始め、飼い主のSさんもほっとして胸を撫で下ろしていました。