症例・・・セキセイインコ オス  4ヶ月齢  BW41.8g  プー 一羽飼  手乗り

主訴・・・3日前から右足を使わず、止まり木にも左足だけで止まる。原因は不明。

     飼育法: 多くの時間、室内で自由に放鳥している。

           羽は風切り羽の初列、次列を切っているので、高く飛べない。

現症・・・右足の脛骨周囲の腫張あり。握力なし。

 

レントゲン検査を実施しました。

     

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右後肢の脛骨が複雑骨折していました。

小鳥の骨折は単純に1か所がポキっと折れることが多いのですが

このように2か所以上が砕けるように骨折するのはまれです。

 

おそらく、室内で放鳥している時に、高いところから落下したのではと思われました。

羽が切られているので、鳥でも落下事故が起こるのです。

 

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治療:

外部固定・・・自家製のプラスチックの副子とべトラップで骨折部を固定しました。

これだけでは、鳥はこの固定部分を必死になり取りはずそうとします。

そこで、写真のように自家製E・カラーをつけて、取り外しの予防をします。

 

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E・カラーの上からも何とか取ろうとしていますが、慣れてくればあまり気にしなくなり

普通に餌も食べれます。

骨折が癒合するには単純骨折なら3週間程ですが、このような複雑の骨折は4週間~6週間は

かかりそうです。

それまでは、小さな鳥かごでケージレストが必要です。

 

羽を切った場合の骨折等の事故率は高まりますので、羽を切ることはあまりお勧めしません。

切るのであれば初列風切り羽を何枚か残す切り方が良いでしょう。