昨日、今年になって手術した腫瘍の病理検査結果がまとめて三つFAXで届きました。
J・ハムの鼠径部の皮下腫瘍・・・・腺管癌(乳癌)
シーズーのリンパ節 ・・・・悪性リンパ腫
ビーグルの眼瞼腫瘍 ・・・・・悪性メラノーマ
という結果でした。
J・ハムの乳癌と、ビーグルの眼瞼の悪性メラノーマは外科的切除でまずは一段落ですが、シーズーのチョコちゃんの悪性リンパ腫は多中心型リンパ腫なので、抗癌治療が必要になります。
ちなみに、悪性メラノーマは口腔内粘膜に発生したタイプは極めて悪性度が強く、殆どは再発し、肺へ転移する恐ろしい癌ですが、眼瞼や皮膚型では外科切除をしっかりと行えば比較的良好です。
抗癌治療といっても、癌の種類によってその効果は様々です。また、当然、抗癌剤にも幾つかの種類、治療スケジュールが異なります。
副作用、治療の継続性、治療の費用などをオーナーと十分相談しながら、抗癌治療スケジュールを
決めてかなくてはなりません。
そして、治療目標は 根治目的なのか、緩和延命目的なのか、オーナーにしっかりと説明する必要があります。
この説明をする時が、私達獣医師にとっては、ちょっと辛い時間になるんですね。
永遠の命はないけれど命の重さ、命の長さを、現実としてどう受け止めるか、本当に難しいテーマです。
送られてきたFAXの結果を知り、昨日は内心ちょっとブルーでした。
追伸: この三つの腫瘍については獣医療のカテゴリーの記事に載せています。
有仁