お正月明けに調子を崩してしまったG・レトリバーのブルース君(オス、14歳)。すっかり元気を取り戻し、顔を見せに病院に来てくれました。

1月7日の夕方6:00過ぎ、ブルース君が何度も吐いて、ぐったりし立てなくなったと電話が入りました。体重が25kgあるので、お母さん一人では病院に連れて行けないとのSOSです。

立てないとの状態が心配だったので、お父さんが都合がつく明日まで待てないと判断し、スタッフを同行させ、往診に出かけました。

 

ブルース君の家にはもう1頭のG・レトリバーとM・ダックスが3頭いて、盛大に迎えてくれました。ブルースは居間で掛け布団をかけて横になっていました。声をかけると、寝ながら尻尾を振って愛想笑いをしてくれました。熱を測ると39・7℃あります。心当たりをお母さんに聞くと、年末にトリミングをしたこと、お正月にたくさんの人が来て、お節料理と御馳走をたくさんもらったことなどを打ち明けてくれました。

 

「食べ過ぎと疲れかな。食べ合わせも悪かったかもしれません。熱が出ているし、老齢で内臓も心配ですよ。

今日は、吐き気止めと、抗生剤、皮下点滴をしておくので、明日、病院で詳しい検査をしましょう。」

往診でできる応急処置を行い、ブルース君の家を後にしました。 pict-DSCF0107.jpg

 

翌日、「先生、元気になりました!!」と、お母さんとお父さんがブルース君と一緒に来院しました。

昨夜、横たわって動こうとしなかったのに、この日は歩いて診察室に入ってきました。

血液検査で白血球の増加と軽い貧血がありましたが、内臓検査はほぼ正常値です。

「やっぱり、食当たりだったんだな。でもよかったね、ブルース。」

昨日の再検査で、白血球数も正常値に戻り、14歳のブルース君はもう少し余生を楽しめそうです。

大型犬の寿命は小型犬より短命です。G・レトリバーは7歳を過ぎると、他の品種と比べても癌の発生率が高くなります。

その意味でも、ブルース君にはもっと長生きしてほしいですね。