手術前に血液検査(血球計算、生化学検査、電解質検査)はしたし、手術は完璧なのに、出血が止まらない!ということがどの外科医も何度か経験があるはずです。
これは生体内の止血メカニズムに異常があるのです。この止血メカニズムの異常を検査することが簡単にできればいいのですが、今までは採血した血液を検査センターに送って調べることしかできませんでした。
今回購入した血液凝固分析装置コアグ2Vはコンパクトでわずか15分程で、分析に必要な3項目の検査が簡単にできてしまいます。
前から欲しくてたまらなかった器械をやっと手に入れることができました。
この装置では次の3項目が検査できます。
PT(プロトロンビン時間)・・・外因系
APTT(活性化部分トロンボプラスチン時間)・・・内因系
Fib(血漿フィブリノーゲン濃度)
これらの細かい説明は省きますが、PT,APTTの時間が延長していたり、Fibが減少があれば、止血異常と判断できます。
この装置の診断活用例としては、すべての外科手術と各種術後のDIC・異常出血・凝固不全の確認ができます。また、バイオプシー実施前の検査、抗がん剤投与時の状態把握、日射病や熱射病時のDICの評価にも役立ちます。
今後、この装置を十分活用して、なお一層の動物の安全性を確保する努力をしたいと思います。
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